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おすそ分け、復活しよう

私の子どもの頃は、よその家のご飯が食卓に並ぶことが結構ありました。今でも実家に帰ると、母の友人が作ったお赤飯や佃煮などが、並べられていることがあります。どこでもそんなのありませんでした?たくさん作ったからおすそ分けっていうのが。田舎に行けば今でもそれが日常でしょうが、都会ではほぼないですね。
隣同志の交流がないのに、突然「佃煮作りましたー。」って言って持ってこられても困るだろうし、料理をあまり作らない人も多い。NHKの今日の料理の番組でさえ、レシピが二人分とか三人分になるくらいですから。でもホントは煮物などは、多めのほうが美味しいんですよ。

友人に聞いてみると、「だって、そんなお料理得意じゃないもん。」と言います。そんなの気にしなくていいんですよ。得意じゃないといいながら、主婦は毎日作って慣れてるはずなのですから。

先方に喜ばれているかどうかは分かりませんが、私はおすそわけ派です。そんなしゃれたものは作りません。たくさん作りすぎたおでん、冷凍分まで作ったバジルソース、肉じゃがでも炒め物でも。昨晩は、まだ完全に煮ていないフキを、「オイ、まだ固いぞ」と夫に言われながらも容器に詰め、豚キムチとともに少し届けてきました。恥ずかしいかな?
人から作ってもらったものって、なんだかいつもより美味しいんですよね。だから、きっと私のも3割増しくらいに美味しく感じられるのではないかしらという、期待を込めて。

私も毎日バタバタ家に帰るので、週に1回1品でも届けてくれたら、相当嬉しいなぁ・・・。


*檜山タミ先生の講習会は、4月27日(火)13:00から。キチパラの隣の「あ三五」さんをお借りして開催することに決まりました。4月1日 正午から募集を開始します。のちほどトップページで。
by kitchenparadise | 2010-03-29 12:58 | 私、こう思う

「14歳からの社会学」宮台真司


この本はおもしろかった。副題が「これからの社会を生きる君に」とあるが、大人が読んで十分興味深い内容。逆に14歳にはちょっと早いかもしれません。

「人間の尊厳を支えるには、「自由」と「多様性」の両方が必要である。
また尊厳は、他者から「承認」される経験を必要としている。」

ほら、難しいでしょ。分かり易くこう書いてあります。

「①キミが試行錯誤する(自由)→②それを他者が認めてくれる(承認)→③失敗しても大丈夫感をいだける(尊厳)→①安心してさらに試行錯誤する→②・・・という循環。人間を社会的に成長させるのは、この循環なんだ。」

宮台氏の言うことはよくわかる。子どもだけでなく、大人である私たちが理解することも必要ではないかと思う。

こころと体のことはこう書いてある。
「人の思いには期待水準と願望水準がある。現実に何が期待できるのか(期待水準)と、自分が心の奥底で何を望んでいるのか(願望水準)だ。いろんな経験をすると、その二つのギャップに耐えるのがつらくなる、だから自分が本当は何を望んでいたのかを忘れていく。傷つかないようにシフトする。この現象が若い人の恋愛にもおきている。
恋愛の感情は複素数的に近いものだと思う。」

ほかにも、「自分もこういうスゴイ人になってみたい」という感染動機に出会うこと、世界と社会の違い、最後は、「カントの考察」など、大学生の読みモノ並みです。

大人でさえ自分の立ち位置が見えないこの時代に、14歳に理解しろってほうが難しいとは思いますが、今の大人を見て将来が描けない子達たちがあまりに多いので、あえてこういう本を書いているのでしょう。それにしても期待水準が願望水準を引き下げるという構図は、大人の世界に蔓延しているなぁ・・・。今の政治でも。今日新聞で読んだ国債発行額みても・・・。もう一度願望水準を上げなきゃいかんのでしょう。
by kitchenparadise | 2010-03-25 21:42 | 本と言葉

あるべき姿 ある洋菓子店を紹介

入院していた病院のすぐ近くに、洋菓子店がありました。なんとも不思議な店内は、ミッドセンチュりーというのか、古めかしいというのか、なんとも表現しがたい雰囲気なのです。
まずショーケースがやぼったい。お店のエプロンがいかしてない。店内は閉店かと何度も勘違いしたほど暗い。500円払えば自由に飲めるという簡易喫茶みたいなのあるのですが、これが「三丁目の夕日」の映画のセットみたいに見えてくる。

最初、お見舞いにいただいたケーキが美味しかったので、散歩許可がでてからのぞいてみることにしたのですが、なぜか引き込まれる昭和な雰囲気と、今風なフランス菓子を全く意識してないであろう(ひょっとしたら意識してるのか?)素朴な味が気に入り、退院するまで毎日通ってしまったのです。

そのお店の名前は 近江洋菓子店。帰って調べてみると、予想通り明治17年創業。現在は4代目さんだそうです。現在2店舗。営業時間は7時までですが、日曜などはあっさり5:30に閉店。今でも毎朝、店長が仕入れに出かけるとブログに書いてありました。

今、大きくせず、変わらず、創業当時のコンセプトをそのままに、さらに同じ場所で営業を続けるってとても難しいことです。消費者のほうがかわってきていますから。まさに、私の理想のようなお店。50年先もこのようにキチパラがやっていけたら、なんてすばらしいんだろうと、思いました。まさに、私が理想とする「あるべき姿」です。お茶の水、神田周辺に行かれた方はぜひ足を運んでいただきたいわ。

近江洋菓子店 〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2-4
by kitchenparadise | 2010-03-24 18:13 | 私、こう思う

桧山タミ先生、動く

4月に桧山タミ先生のワークショップをキッチンパラダイスで開催することになりました
日程は4月末の平日予定です。(決まり次第すぐに募集開始します、HPで)

桧山先生が伝えたいこと。それは、日本の昔ながらの家庭料理。家族のことを思い、愛情のこめた料理。日本の気候風土を知り、自然への敬虔な祈りと思いやりにあふれた料理。
「料理はすべて理路整然としているのです。」
それが桧山先生の口癖です。
「80を過ぎて、ようやくこれだと思うことが教えられるように思えてきました。これからは伝えることが私のお役目です。」
そうおだやかにお話になる先生に、その場で提案しました。
「先生、伝えていきましょう!これからは私が先生のお役にたてるようにがんばります!」

そんなわけで、細かいことは何も決めずに、とりあえず開催することだけは決めたのでした。

タイトルは「桧山先生 料理の基本のき」

テレビや雑誌では伝わらない、昔ながらの本当の基本のきを、先生の語りだけで伝えていきたいと考えています。

場所はキチパラ店内かその周辺の会場を探し中。会場費用によっても会費は変わりますが、数百円~1000円程度でおさえたいと思っていますので、どなたでもご参加いただけると思います。初回は10人~15人を予定。詳細が決まるまでおまちください。
(桧山タミ先生と韓国のユン先生、韓国にて)
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by kitchenparadise | 2010-03-23 14:20 | キチパラ講座

耳下腺腫瘍のお話はおしまい

傷口の痛みが、かなりゆるくなったようです。出勤する時は痛み止めを飲んではいますが、まぁ薬が切れても大丈夫みたい。皮膚感覚がまだ無いのと、常に耳をつねったような感じがする、思うようにご飯が噛めない。残った症状はそんな軽い程度です。疲れやすいのは、きっとしゃべりすぎが原因。

2週間後に病理検査の結果を兼ねて東京で診察です。その後も2週間~1カ月に1度、東京で検診を受けることになりそうですので、神保町の古本屋に詳しくなりそうです。

みんなから「元気そうね。」「前向きね。」って言われるのですが、私自身はそんなに大げさなことだと本当に思っていないのです。私の周りには、あとどれくらい生きられるか分からない重篤な病気を患う友人もいますし、体が不自由な人も何人も居ます。もっと言えば、世界中には一見するとかわいそうと思える子どもたちや、紛争などでおびえて生活する人たちもいます。

それより自分はマシだと言っているわけではありません。
どのような状態で、「自分が大変か」と思うのかは、私自身、あるいは彼ら自身がどうとらえるかで自由自在なのです。

手足が不自由でも、大きな病気を患っても、事業が失敗しても、貧乏な国で暮らしても、元気で幸せでいられるのは、私が決められるのです。そういう点では、私はとても幸せ。たくさんの方に心配していただき、これ以上嬉しいことはないと思っています。お返ししようにもすぐには何をすべきか思い当たらないので、そのうち、大人になって(もう大人ですが・・・)考えたいと思っています。

来週3月22日火曜日からは、通常通り勤務する予定です。なるべくあまり動かないように、楽させてもらいながら・・・。

耳下腺腫瘍の顛末日記はこれでおしまいです。
ご心配いただきありがとうございました。
by kitchenparadise | 2010-03-20 18:11 | 耳下腺腫瘍顛末記

復帰への道のり

昨晩、自宅に帰りました。
2時ごろから1時間ほど出勤するつもりが、結局2時間半も仕事中・・・。ちょっと疲れたので今日のところは帰ります。
明日も数時間はお店にでて体を慣らして、来週は少し長めに仕事しながら完全復帰をしたいと思います。

仕事をできるということ、スタッフと笑えるということ、ありふれたことがとても幸せなことだと思います。
by kitchenparadise | 2010-03-19 16:30 | 耳下腺腫瘍顛末記

耳下腺腫瘍入院生活④

明日、退院します。
今日は1時間も散歩しました。と言っても、そのうち半分は神保町の古本屋に居ましたが。散歩の帰り道にだんだん傷口が痛くなってきたのでタクシーに乗ろうかとも思いましたが・・・「来週からは復帰するんだからここでヘコタレてはイカン!」と変に頑張りすぎ、帰り着くやいなや病院のベッドでグッタリでした。ムリは禁物。血流が良くなると、傷が痛くなったり固くなったりするらしいのです。明日もタクシーだなこりゃ。

今回の入院では、たくさんの方にお見舞いに来ていただきました。宇都宮から来てくれた友人、仕事の合間に3回ものぞいてくれた大学時代の友達ほか、OL時代からの友達にも励ましてもらい、出張にあわせて足を運んでくれた友、古本屋に付き合ってくれた友も。お付き合い先の方、いとこたちもきてくれました。驚くことに、インターネットでキチパラをかわいがってくださってる東京在住のお客様まで、お見舞いに来てくださったのです。ありがたいです。横浜の叔母は、ほぼ皆勤賞。ホントありがたいでしょ。
温かさが心に染みる入院生活でした。痛いなんて、そんなのは別にいっかー。

今日は、近くの洋菓子店にホールケーキを買いに行き、入院仲間の誕生パーティをしましたました。私は酸味抜きでなきゃいけないので、ケーキのイチゴも食べられん!残念っ!でも、みんなで楽しくケーキ食べている時はあんまり痛さなんて感じないのです。
明日帰宅しても、ストレスをためないよう、楽しく生活しなきゃならんということです。

入院仲間の中で、私が一番年下。ホントかわいがってもらいました。退院がさびしいです。

キチパラスタッフからは毎日細かくメールで報告を受けていました。みんなメールの最後には必ず「ムリしないで、ゆっくりと。」と書いてくれます。今回はその言葉に甘えて、本当にムリしないように段階的に復帰したいと思っています。みんな、ありがとう。おみやげは何がいいかな?銀座に寄るから!(寄るんかいっって声が聞こえてきそう・・・)
by kitchenparadise | 2010-03-17 20:52 | 耳下腺腫瘍顛末記

耳下腺腫瘍入院生活③

点滴もなくなり、今日から1時間までの外出が許可されました。病院の周りを歩いたりしています。
この病気の特徴は、術後、必ず顔や首にしびれがくること。いつ良くなるかはわかりませんが、歯医者さんでの麻酔が抜けない感じがずっとしています。
また、ご飯があまり噛めないのも不便。ご飯や野菜を噛むと、傷が痛み出すからです。とりあえずウイダーでしのいでいます。いつまでも続くようなことはないとは思いますが。
すっぱいものは見るのも食べるのもダメなようです。ツバがでると痛い。
果たして、いつから普通にご飯が食べられるのか・・・。
とはいえ、元気ですが。

今朝、入院仲間が2人退院。「楽しくて退院したくないわー。」とギリギリまでおしゃべりし、笑顔で手を振って卒業していかれました。食堂でみんなと記念写真。メールを交換して、1ヵ月後に新宿で全快祝いをする約束をしました。6人で入院同窓会です(笑)。
神経を脅かす手術ばかりなので、みなさんの病状はまちまち。味覚がなくなってしまった方や、めまいが止まらない方、頭痛がする人、耳鳴りが止まらない、など。命にかかわらないということもあるでしょうが、病気は気の持ちようだなって思います。

関係ない話ですが、こうもテレビや読書の時間が多いと、普段考えないことを考えたり、気が付かないことに気が付いたりするようです。昨日の報道ステーションでの古館さんのコメントが気になって気になって・・・。
「トヨタのプリウスの報道については、ウソとホントがあります。私たちはウソの部分を割愛して報道しなくてはいけません。」

んんん?「割愛 かつ‐あい」?
(割愛:(yahoo辞書)1 惜しいと思うものを、思いきって捨てたり、手放したりすること。「紙数の都合で―した作品も多い。2 愛着の気持ちを断ち切ること。恩愛や煩悩(ぼんのう)を捨て去ること。」

トヨタの急加速報道のウソは、本当は報道しないのは惜しいけど思い切って報道しないほうがよい。という意味なのか?何を割愛すべきなのか?なぜこの単語を使ったのか?
私たちはよく結婚式の祝電のときに、すべての文面を読む時間が無いので、司会者が祝電を読むのを割愛しますが、なぜゆえに、古舘 伊知郎はウソを割愛したいのか?意図がさっぱり分からない。
レースやプロレスみたいに、テキトーな言葉を差し込んでるだけではないのか、これじゃぁトヨタが逆にかわいそうなんて思ったり・・・。

時間があると、こういうことまで考えます。要するに、ヒマです。
by kitchenparadise | 2010-03-16 21:34 | 耳下腺腫瘍顛末記

耳下腺腫瘍の入院生活②

おかげさまで順調に回復しています。
執刀していただいた医師の技術がすばらしかったということ(先生はとても自信満々な方です)が基本ですが、入院仲間の方々との会話が、自己治癒力に大きくかかわっているような気がします。とにかく患者さんは楽しい方々ばかり。部屋で、食堂で、いろんな方と冗談ばかり。笑ってばかりなのです。「そのくらい大丈夫!」というあっけらかんとした方ばかりで、大いに助かっているのです。

昨日、ドレーン(管)も取れ、今日から短い散歩にも出掛けられます。昨晩は、「痛み止めを飲まずに寝る」という小さなチャレンジにも成功しました。傷なんてモンは、3年もすれば目立たなくなるでしょうし、痛みと麻痺さえ無ければもうけものです。

入院生活は、1日1本のDVDを見て、1冊の本を読み、後は3度の食事、点滴や検温や検査、入院患者さんたちとのおしゃべりで過ぎていきます。たくさん送られてくる友人や家族からのメールにいつになくスピーディにかつ丁寧に返信できるのもいい機会です。
by kitchenparadise | 2010-03-15 11:53 | 耳下腺腫瘍顛末記

耳下腺腫瘍の術後経過

無事、耳下腺腫瘍の手術が終わりました。経過は順調です。
MRIでは、2センチくらいの影が浅葉に写っていたのですが、実際に切ってみると深いところにあり、手術は4時間もかかりました。予想の倍ほどの耳下腺が切除されていてちょっと驚きました。とはいえ、このような可能性あることは、先生からも説明を受けていたので納得しています。経験豊富な先生に執刀していただくため、東京まで足を運んて心から良かったと思っています。痺れはありますが、まぶたや口が麻痺するようなこともなく、順調に回復しています。
(この後は、今後同じ手術を受ける方のために詳しく書き記します)

手術は全身麻酔です。ベッドに寝てビニールキャップをかぶり、口に酸素が送られたと思った瞬間、深い眠りにつきます。その後は全く覚えておらず痛みもありません。口に管を通したり点滴をされたりしていたようです。耳下腺の手術は、耳の前の部分をを切り、続いて耳の下を5cmくらい(大きさにもよるそうです)切り、腫瘍を取り出します。ここには、顔面神経が6本通っていて、それを外にだして避けながら腫瘍を取り出すのです。どうしても神経が空気に触れないわけにはいかないので多少のしびれは免れず、その何割かは麻痺が残ってしまうのです。これは数ヶ月から数年経過しなければ、どの程度かはわかりません。感覚がにぶくなったという程度の方が多いようです。
耳下腺腫瘍の悪性の可能性は1割程度(かなりざっくりな割合ですが)。取り出した腫瘍を病理検査に出し、改めて診断ということになるようです。

術後は、傷口にドレーンとよばれる管を通します。腫瘍を取った空間が血液で埋まらないように吸い取るストローの役割です。私も院内でそれを下げて歩いています。
また口が開きにくいので食事はおかゆです。痛みは痛み止めがあるので心配はありません。
耳たぶと首の皮膚感覚が無い事、右目から涙がでてしまうこと、後は髪が洗えないことがちょっと残念。c0228646_2140285.jpg

同室の方々も面白くてステキな方ばかりで、笑いが耐えません。笑いすぎて傷にひびくほどなので、気をつけなきゃいけないです。明日にはドレーンも取れ、楽になるでしょう。

メールをくださった方々、ありがとうございました。結構元気にやってますのでご心配なく。
私の病室。DVDも見られ、結構快適です。
私がそうだったように、きっと同じ病気でお悩みの方もおられるでしょう。なるべく詳しくメモっておきますので、復帰したら、何でも聞いてくださいね。
とりあえず、来週いっぱいはゆっくりします。スタッフのみんな、よろしくね。
by kitchenparadise | 2010-03-13 21:54 | 耳下腺腫瘍顛末記


福岡の台所道具専門店「キッチンパラダイス」のオーナーAYAの日記。調理道具の実験や考察、お店のお知らせ、そのほか個人的な日常も毎日綴ります。ご連絡はキッチンパラダイスのHPからどうぞ。


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