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桧山タミ先生の新刊「みらいおにぎり」は11月27日発売

93歳の料理家桧山タミ先生が、2019年11月27日、新刊「みらいおにぎり」を出版されます。

これです!!


桧山タミ先生の新刊「みらいおにぎり」は11月27日発売_c0228646_13332775.png

おとなりの女の子は、今年2月に先生にお手紙をくれたももちゃん(10才)です。

今年1月、市内の小学校に通う4年生のももちゃんが「料理家になりたいです。桧山先生、学校にお話にきてください」と丁寧なお手紙をくれました。ご高齢なこともあって外部講習はすべてお断りなさっている先生ですが、ももちゃんのお手紙にいたく感動なさり、この学校にキャリア教育授業に講師に出向かれました。私も同行して進行役を務めました。

授業は30分という短い時間だったので、桧山先生は伝え足りないことがたくさんあふれてこられたようです。小学校から帰る道も、先生のお話はとどまることがありませんでした。

そこで先生はこのお話の続きを書こうと思われたのです。


私は今回、文藝春秋さんとの企画、編集に携わることになりました。先生のお話のおとなりでこのお話を書くお手伝いをしながら、何度笑い、何度泣けてきたか数えられません。
みんなが桧山先生のように子供からが大人に成長していったら、世界はどんなに幸せだろうと心から思いました。

お子さんと一緒にぜひお読みください。

温かくて、懐かしくて、胸が熱くなるお話がいっぱいです。


数日前から、もうアマゾンでは予約が始まりました。アマゾンでのご予約はこちらです。






# by kitchenparadise | 2019-10-29 15:49 | 桧山タミ先生

桧山タミ 日めくりカレンダーがWEBで見られます

桧山タミ 日めくりカレンダーがWEBで見られます_c0228646_13264416.jpg

桧山タミ先生が、西部ガスさんの2020年度のカレンダー(紙)に起用されることになり、その際に撮影した写真をもとに「桧山タミ日めくりカレンダー(WEB版)」が始まりました。

http://www.saibugas.co.jp/home/calendar2020/

料理家桧山タミ先生の言葉と、四季折々の料理の写真が365日更新されるという、とっておきのサイトです。

私もお手伝いさせていただきました。桧山先生は「もう穴があったら入りたいわ」と恥ずかしがっておられましたが、「台所に立つ人たちのよりどころになるようなサイトを作りたい」という西部ガスさんや制作スタッフの思いを受け止めていただき、実現することになりました。

本当にありがたいことです。


スマホでご覧になった方は、下部にある「ホーム画面に追加」をクリックすると、毎日カンタンにホーム画面からみることができます。

なお、西部ガスさんの2020年カレンダー「桧山タミの思いを灯せばすべてがごちそう」(紙)は、非売品なのです!!

いまのところ手にいれるためには、

①日めくりカレンダーのサイトから12/15までに応募が可能(300名抽選)

②年末までに西部ガスさんの商品を買うか、工事などを依頼するときにグループ会社に尋ねてみる

③西部ガスさんにコネを探す(といっても社員さんがもらえるかは疑問)

④一部、イベントなどでプレゼントキャンペーンなどが始まる予定もある(らしい。未確定)

です。

キチパラも入手できればなんらかのカタチでお客様にお渡しできないかなあと考え中です。


ひとまず、応募してください。九州だけでなく、全国の方に当たるそうです。

http://www.saibugas.co.jp/home/calendar2020/











# by kitchenparadise | 2019-10-25 13:56 | 桧山タミ先生

記号を見て、情景を失う

「老いの場所から」(下河辺牧子著)のエッセイの中に「記号を得て、情景を失う」というのがありました。

育ちざかりの3歳の孫が日々どんどん言葉を獲得していくのに反して、70を過ぎた著者は生き生きと場面こそ浮かぶものの「あれあれ、なんだっけ?」という具合に単語が伴わなくなっている。「記号的」な言葉遣いが苦手になる。その加減がちょうど3歳の孫と同じくらいだと言うおもしろい内容でした。

著者の孫は言います。
「これ、鉛筆を危なくするもの。鉛筆を人に刺さるようにするんだよ。」

もちろん鉛筆削りのこと。

「尖らす」という単語を知らない3歳は、物騒でつたない言葉で説明します。

一方、著者も負けず「ほら、あのいい匂いの花。はじめ紫であとで白くなってくる。なんでしたっけ?」と仲間に尋ねて盛り上がります。


9歳の孫娘もでてきます。
「おばあちゃん、昨日かおととい食べたサクサクッとしたあのお菓子、まだある?」


著者はいいます。

生き物にとってだいじなのは、体験や状況そのものの記憶のほうで、記号化された時間の記憶のほうではない。老人や子供が状況的表現のもとに暮らすという大らかさが、あらためてすがすがしく自然な姿に思われてくると。

とっても腑に落ちる内容でした。
私も少々早い気もしますが、40代半ばを過ぎたあたりからよく忘れます。情景はうかぶのです。

先日は好きなタレントさんの名前を忘れ、そのタレントさんがいかに好きか、素敵な方かをさんざん友人に話し、結局思い出せず、思い出したのは数時間後でした。

ちなみにその方は、あの方です。
ほら、あの、タレントの。ラジオなさったり講演されたり。数年前に他界された、作家さんであり、テレビや番組を作ったり、、、しゃべり方が独特の下ったらずで。たしか、苗字が1文字。人柄の良さが顔にでていて。

また忘れてます。笑)

「大往生」という本がベストセラー。

うーん、うーん。


あ!永六輔さんです!笑)

彼の楽しい話し方だけはよく覚えているのに名前はでてこない。笑)

記号を失ったとしても「美味しい」とか「嬉しい」とか「感動した」とか自由に状況が浮かんだり、そしてそれと誰かにと共有できたらまた楽しいものです。記号に踊らされず、せまりくる不自由さを気にも留めなくてもいいってことでしょう。幸せや豊かさは、記号でなく記憶そのものだから。

# by kitchenparadise | 2019-10-23 14:38 | 私、こう思う

おかあさん、おこらないで

おかあさんは怒りっぽかったですか。

普段はあんまり怒らないほうですが、母親としての私はというと...たぶん今より若いママだったころはちょっと怒りっぽかったのではないかと思います。若い時って感情にまかせてつい言ってしまいがちなんですよね。


娘が中学の頃。テスト結果が悪く、「ちょっと私の前に座んなさい!」と座らせたことがあります。
なんか注意しようと思いきや、はたと自分の中学時代のことがよみがえってきました。

(私、成績が悪くて母に叱られたことがないな。勉強しなさいとは言われてたし、宿題したの?とも聞かれていたけど、点数で怒られたことやあきれられたことが一度もないなぁ)


高校入試で公立落ちてわたしが泣いてる時も、母はというと「あら、しかたないわね。もう一歩だったね」くらいな感じ。
父は「落ちた?あやが落ちるなんてめずらしいこともあるもんだね。」と我関せずな感じ。



娘を目の前に座らせてちょっと怒ろうとしたものの、そんなことを思い出し、冷静さを取り戻して娘に言いました。

「終わったことはしかたないでしょ。反省しなさい。」

お嬢は「はい。わかった。」と小さな声で返事をして、おとなしく自室に引っ込んでいきました。


結局は私も母がしたようにしていくんだろうなぁ。そして私がしたようにお嬢も娘にしていくのかなぁと思いながら、自室で勉強しているお嬢にお茶を持って行きました。

だいたい点数が悪いんだから親から言われる前に反省してますよね。自分がいちばん思いあたるんだから。


ところで、桧山タミ先生の本が11月27日に文藝春秋から出版されます。子供たちと子供たちを見守る親たちも読める「みらいおにぎり」という本です。今回の編集に私も全面協力しています。

その中で、桧山先生の記憶の中のおかあさんはまったく怒らないのです。明るく、世話焼きで、大らか。先生が大らかなはずなのです。

もうだいぶ子育て終わってしまいましたが、桧山先生や先生のお母さんみたいにもっともっと大らかな女性になりたいなぁと思いながら、本の編集をすすめています。

本のことは予約が始まりましたらおしらせすることにします。



# by kitchenparadise | 2019-10-21 18:48 | 私、こう思う

魂ってなに?どこにあると思う?

「魂ってなに?」

「魂ってどこにあると思う?」

「何色だと思う?」


こんな質問をドイツの小学生に投げかけたのは、ベルリン在住の現代美術家の塩田千春さん。

いま、東京六本木の森美術館で「塩田千春展:魂がふるえる」が開催されています。

ベルリンを拠点に活動する彼女は、黒や赤の糸を空間に張り巡らせるのが代表的な表現で、そのダイナミックで驚くほどの細やかさ(作業量)に圧倒されます。

「魂がふるえる」なんて、行く前はちょっと押しつけがましいタイトルだと思っていたのですが、それをはるかに超えるインパクト。現代アートなどさほど興味がない私でさえ、本当に魂がふるえました。

感情の奥をえぐりとるような大型インスタレーション、写真、ドローイング、立体作品、舞台美術など、表現は多岐に飛んでいます。

魂ってなに?どこにあると思う?_c0228646_14391832.jpg

まだ行ってない方はぜひ↓

塩田千春展 @森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)2019.6.20~10.27まで



そんな中でちょっと異質だったのか、「子供へのインタビュー」という映像作品。

「魂ってなに?」「魂ってどこにあると思う?「何色だと思う?」

と聞き、それにこたえるだけの映像です。同時に複数の映像を流していました。

最初「このインビュー映像がアートというわけ?」と思って眺めていたのです。

ですが、その答えにしばし立ちつくしてしまいました。


「大切なのは、よい魂か悪い魂かだよね」

「誰かに腹を立てたということは、魂が自分に正直であろうとしてるんだよ」

「魂っていつも良いことを求めていると思う」

「魂は死んでも生き続けるとおもう」

「僕は魂がもとめることをしつづけていきたい」



これ、ドイツの小学生が答えた内容、「魂」についての答えです。


大人になってからより、子供達のほうが生きる意味をわかっている。
哲学者が何十年もかけて研究したような内容をさらっと答えています。

私たちは夢を持って生き、魂が喜ぶ方法に一生懸命進もうとしている。子供のころは当たり前だったのです。


「魂は良いことを求めている。そうだ!そうだよ。きみの言うとおりだ!」

おばさんは心の中ででなく、ついつい感動のあまり、そう口から出てしまいましたよ。笑)恥ずかしかったけど。



台風の大きな被害によって先が見えない不安の中、テレビの中でみる子供達はかけまわり笑っています。
また若者たちは自らチームを作ってボランティアとして動き始めていました。そうなんだよなぁ。

子どもには真実がある。塩田千春さん、これが芸術なんですね。




# by kitchenparadise | 2019-10-18 14:48 | 私、こう思う


福岡の台所道具専門店「キッチンパラダイス」のオーナー日記。お店のお知らせ、調理道具の実験や考察、そのほか個人的な日常も毎日綴ります。ご連絡はキッチンパラダイスのHPからどうぞ。


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