カテゴリ:道具:フライパンや鍋( 108 )

炊飯ジャーは土鍋を追う?

テレビショッピングでやっている炊飯ジャーの説明を聞いていると、

「ははーん。炊飯ジャーは土鍋を追いかけているんだなぁ...。

と、わかってくる。
だって今朝のテレビでも言っていた。
「なんとこの炊飯器、かまどで炊いたようなふっくらご飯ができますよ~!」
かまどや土鍋のふっくらごはんに近づこうしているわけなのだ。

鍋(釜)全体をすっぽりと包み、その直火の火力で熱量を逃がさず、かまど焚きや土鍋の遠赤外線効果で、ひとつぶひとつぶをしっかり立たせて、旨味を閉じ込めるのが炊飯器の目標。
高級炊飯ジャーは、IH炊飯も、ダイヤモンドコーティングも、炭コーティングもすべて、かまどや土鍋を追いかけているわけで、土鍋で炊くのがとても簡単で慣れている人にとっては、

「え、それなら土鍋でいいんじゃない?」

と、当然なる。土鍋に叶わないのに何万もするなら、良い土鍋ならもっとすごいじゃないかと思ったりする。

炊飯予約ができないのは少し不便だけれど、効率のよい土鍋なら火にかける時間は10分~15分で20分もかからない。火を止めたら上手にムラしてくれる。朝30分あれば十分に間に合う。

しかも間違いない最高の美味しさを毎日味わえる。

そんなわけで今後も炊飯ジャーを買うつもりなく、いまも2つの土鍋で炊いている。
長谷園のかまどさんと、香味飯鍋。この香味飯鍋(こうみめしなべ)という鍋、我が家でいま2年目だけれど、それはそれは美味しい。毎日ふっくらで、お弁当に入れても美味しい。
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炊飯ジャーのご飯に慣れている友人に食べさせると、「わぁ...美味しい。これ普通の米?」と、だいたい絶賛する。そこでいつも得意げにこの鍋を自慢するわけである。
この香味飯鍋は、滋賀県伝統工芸認定の一志郎窯が制作したもので、料理家の松田美智子先生が考案している。良い土鍋らしい遠赤外線効果はもちろんのこと、丸みを帯びた底の形状で米を躍らせ、蓋のつまみのど真ん中に空気穴をあけてことで、間違いなく美味しく炊きあがる米の対流を促している。本当によくできている。
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何が苦手って、私は炊飯ジャーの保温臭が我慢ならない。結構そんな人多いと思う。
どんな美味しく炊ける炊飯ジャーでも数十分後、数時間後に食べるご飯はだいぶ味が落ちる。それなら土鍋で冷えたご飯を食べるか、セイロで温め直したらよいのにと思う。全然面倒ではない。
以前紹介した通りなので、温め直しはこの日のブログを。

最近、お子さんが白米を食べたがらないというお客様いらした。ぜひ土鍋で炊いて食べさせてみてほしいと紹介した。そんなお子さんがいたら、ぜひ早いほうがいいと思う。土鍋風じゃなくて、土鍋で。ぜひ。

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キチパラの香味飯鍋の紹介はこちらから。

by kitchenparadise | 2017-03-28 15:26 | 道具:フライパンや鍋

良いフッソ加工の条件と相違点(スキャンパンとスイスダイヤモンド)

前回、よいフッソ加工は熱が通るという話を書きました。

私が考えるよいフッソ加工フライパンをまとめると、

①環境と健康に影響を及ぼす物質を使用していない
 (PFOA除去など)

②底に厚みがある

③蓄熱性がある製法で基材が作られている(ダイキャストなど)

④コーティングが強い

⑤セットの蓋がある

このようなフライパンにはスキャンパンやスイスダイヤモンドなどのフライパンがあります。昨年末、大人の事情でスイスダイヤモンドの販売代理店の変更により今後の販売が不安定なので、16周年ではスキャンパンフェアをすることにしましたが、この1年はスキャンパンも店頭で取り扱ってきました。どちらもキチパラでは長期テスト済みで、すべて性質はわかっています。
それぞれいいところ、得意なことろがありますが、あ比較してみましょう。

(24cmのフライパンで)
深さ:スキャンパン4cm、スイスダイヤモンド4.5cm
重さ:スキャンパン925g、スイスダイヤモンド920g
底の厚み:スキャンパン 7mm、スイスダイヤモンド6mm

PFOA:スキャンパン・スイスダイヤモンドともにフリー

コーティングの固さ:
スキャンパン セラミックチタンでとても強度が強い(金属ヘラにも強い)
スイスダイヤモンド ダイヤモンドコーティングで熱伝導性が高い(金属ヘラにはやや弱い)

コーティングの温度変化:スキャンパン 強い、スイスダイヤモンド やや弱い
(これは例えば熱いフライパンに冷水につける温度変化に耐えられるかどうかです)

コーティング保証:スキャンパン 10年保証、スイスダイヤモンド保証なし

本体:スキャンパン アルミダイキャストに圧力をかけた製法
   スイスダイヤモンド 圧縮アルミダイキャスト


ざっとこんな感じです。読んで、??かもしれませんので、ひとことで言うと、

スキャンパンはセラミックチタンで究極に強度が増し、耐久性で100点。熱伝導は90点
スイスダイヤモンドはダイヤモンド粉をいれて究極に熱伝導がよくなり、熱伝導では100点。耐久性は70点。















by kitchenparadise | 2017-03-13 19:11 | 道具:フライパンや鍋

生焼けの原因はフライパン

チキンソテー、中が生焼けになりますか??
私が選ぶフライパンだとぜんっぜんそんなことないです。
生焼けの原因は、火加減が強すぎるとか、鶏肉を室温に戻してないとか、鶏肉が分厚いとか、いろいろ考えられますが、

最も多く考えられる生焼けの理由は、フライパンが薄い!

鶏肉は皮目から先に焼きます。まず180度で、焦げる直前まで焼いて色づいてパリッとさせたら、ひっくり返して焼きます。基本的には蓋はしません。皮が茶色く色づいた状態で裏返すと、それが蓋の代わりになり肉汁を閉じ込めてくれるので、裏返すのは一回だけ。
あとは中火の弱火で焼いていきます。
薄いフライパン(だいたい軽い)を使っていると、フライパンの底と素材の接点は早く焦げるのに、中には熱が入っていかないという現象になります。
薄いと、弱火にしたら温度が低すぎて10分しても20分しても熱がはいらず、強火にすると焦げてしまうとくことに。それで仕方なく、蓋をして熱をこもらせたり、水を入れて蒸し煮したりするわけです。
(重石を置いてや、最初から低温で焼くという方法も最近では評価を得ているようですが)

蓋をしてもよいですが、水蒸気が中にこもると皮がパリッとしなくなるし
水をいれると、本来の鶏肉の風味が薄まります。
薄いフライパンで焼いて、いったん表裏が焦げてしまえば、あとはレンジにいれるか、蓋をして蒸し焼きにするかしかなくなるわけです。

一番成功に近いフライパンは分厚い鉄のフライパン(銅でも)です。安定して中に火を入れてくれますし皮をパリッと仕上げてくれます。余分な脂を鉄が調節してくれます。分厚いフライパンなら中に熱を入れる力も大きくなります。料理の自由度が高くなるのです。

次に良いのは厚めのフッソ加工のフライパン。スキャンパンやスイスダイヤモンドのように、素材に熱を通すための工夫がなされたフライパンです。
重いほうが、鉄のフライパン近い実力を発揮します。短い時間で難なく中に熱を通してくれます。

今朝はお弁当にいれるチキンソテーをスキャンパンで焼きました。常温にもどしておき、フォークで少し穴をあけて、塩コショウに小麦粉をふってます。
皮を下にして強中火で3分、裏返して中弱火で6分数分休ませます。
切ってみたら、ほら、十分に火が通ってます。
焦げもなく、火加減の調節も一度だけ、蓋もしません。
焼いた後の鶏肉を上から指で押さえると、写真(右)のようにどんどん肉汁が出てきます。

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今日のお嬢のお弁当↓です。料理の先生みたいに上手くないので見た目はちょっとアレですが、道具を生かして美味しく作るのは得意です。
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お弁当で数時間後に食べてもパサパサ感は全くありません。

お肉でも野菜でも美味しく簡単に焼こうと思ったら、ちょっと少し良いフライパン、重たいフライパンを使うと手間が要らないことになってます。同じ鉄でも、薄くて軽い中華鍋などだとやっぱりちょっと焦げやすいので気をつけてくださいね。


PFOAもなく小さいお子さんがいても大変安全です。PFOAの危険性に関する情報は以前のブログ「フッソ加工は安全か?」から。




by kitchenparadise | 2017-03-11 07:30 | 道具:フライパンや鍋

フライパンの価格の違いとは

フライパンの善し悪しのすべてが価格に比例しているとは言えないといえ、2000円のフライパンと20000円のフライパンではほとんどの場合、決定的な違いがいくつかある。

①耐久年数
フッソ加工のコーティングにはランクがある。これは確実に価格に反映する。たとえばスキャンパンでは最もいいランクを使っているといっていいし、厚みがあることで、フッソ加工が悪くなる原因でもある温度変化にも強くなる。

②傷がつきにくい
金属ヘラなどが使えるというのは、チタンやセラミックなど固い素材をコーティングに入れてる場合が多い。スキャンパンはこのコーティングの剥がれの10年保証をしているというから驚く。フッソ加工の剥がれの保証なんてこれまでどこもやっていないから。

③調理時間が短くてすむ 
炒め物やお湯を沸かすような調理は、薄いフライパンのほうがちゃちゃっとできるが、ハンバーグや鶏肉、ステーキを焼くなど素材の中にいっこくも早く熱を通すとなると、フライパンにいくつかの特徴が必要になる。
ただのアルミよりもアルミダイキャストやスクイーズアルミニウム(これがスキャンパン)にする。パンの底の厚みを厚くする、またダイヤモンドなどの蓄熱性の高い素材を添加するのも効果的。

④③なので、うまみが逃げずに美味しくできる 
薄いフライパンでハンバーグを作ると中に火が通るのに時間がかかり、15分.20分と焼き時間がかかることが多い。時間がかかればかかるほど、素材のうまみが蒸発してしまうことになる。スキャンパンはその点効果的においしくできる。

⑤焦げない
全体に熱が伝わるということは、外だけ焦げて中は生焼けということがない。


道具としての良いフライパンは、耐久性があり旨みを逃がさず美味しく仕上がる。 

「安いのを買って何度も買い替えて使ってます」という人も多い。それで耐久性の問題だけは買い替えることでカバーできるものの、美味しさだけはどうしようもない。ただし野菜の薄切りの炒め物なら火の通り方に差は感じられないとは思うけれど、高温で炒めると薄くて安いフライパンの加工はすぐだめになってしまうこともお忘れなく。



by kitchenparadise | 2017-03-08 19:22 | 道具:フライパンや鍋

炊飯たまに失敗する原因はこれ

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ごはんを炊くとき。お米を洗ってからザルにあげて濡れ布巾をかけておき、1.2倍の水を加えて自在飯鍋という土鍋で炊くというのがふつうだ。30分浸水してからザルにあげて炊くこともある。(季節によって1:1から1:1.2に変える)
お米も同じ、鍋も炊き時間も同じ、水も1.2倍で同じなのに、特に1合しか炊かない時、たまに水っぽく仕上がることがある。

もしやと思い.....あることを計ってみた。
お米をザルにあげた時の水切り時間。

30分浸水した後、竹ザルで水をザッザッと切りまして、いつもならそのまま土鍋に入れるのですが、それからさらに3分間琺瑯の上にのせていた。ひょっとしたら、十分に水がきれてないんじゃあ......
3分後。うわっ!
水切ったのに、こんなに水がでてる!
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テレビでよくやる電動シェーバーテストのよう!
「しっかり剃ったつもりなのに、こんなに残ってるんですね。」
と、通勤中の伝声が言うではないですか。
同じだ。3分ザルあげしたら、どのくらい余分な水がでてきたか計ってみると、
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なんとまあ、1合なのに50CCも残ってるなんて。なるほど、浸水した後はしばらるザルにあげておかなくては正確な水量が計れないわけだ。
それを竹ザルでやると水分を早く吸収してくれるから正確に測りやすい。やはり竹は良いわけである。水切り大事。
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by kitchenparadise | 2017-02-24 16:52 | 道具:フライパンや鍋

ジオ・プロダクトは、やはり良い鍋

キッチンパラダイスでも販売している「ジオ・プロダクト」という鍋がある。
ステンレスの多層鍋で、非常によい鍋
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デザインがいい、耐久性がいい、性能がいい、、価格も買いやすい。


デザイン
な柳宗理やクリステルがいいという好みもあるだろうけど、ジオもシンプルで悪くない。

耐久性
は15年保証で問題が全くない。キチパラで販売している15年間、クレームはない。
取っ手がプラスチックだとガス火で溶けたりする場合もあるし、取っ手と本体がネジだといちいちネジをきつく締めなくてはいけない鍋も多い。その点ジオは溶接でかなりしっかりしている。取っ手が熱くなりにくい工夫もある。

性能もいい。
ジオは7層、クリステルは3層、ビタクラフトが9層なら、層が一番厚いほうが「良い鍋」と思うが、まずは底だけが多層か、全面多層か、厚みはどうかをチェックしたほうがいい。多層は熱が早く広がるアルミニウム(たまに銅も)をステンレスとステンレスの間にサンドする、少なくとも3層になる。

*底だけが3層で、側面が単層というのがクリステル。その3層がかなり分厚いので蓄熱性はかなりがよく煮物にもいい。しかしただ出汁を温めるといった調理は側面がやや焦げやすくやや汚れやすい。

*ビタクラフトは9層の全面多層。煮物などの条件である蓄熱性は非常に高い。煮崩れも少ない。側面も多層なので焦げも少なく、汚れにくい。ただ色んな条件をクリアにしてオールラウンドに重宝するかわりに、やや重い。また取っ手がプラスチックであるため(ビタクラフトプロ用は違う)私のビタは、重みからか取っ手のネジがよく緩む。(これに関しては使い方かもしれないが、そんな例もあるということ)

*ジオ・プロダクトの蓄熱性については、厚底のクリステルや9層のビタクラフトよりほんのちょっとだけ劣るかもしれない。(これはきちんと比べてないが)しかしビタクラフトと同じ全面多層で、煮物にも茹で物にも最適で焦げにくく、出汁を温めても側面が汚れない。そして取っ手がプラスチックで15年保証、素晴らしいのはビタクラフトウルトラの3分の1、4分の1で買える。

鍋に出費をいとわないのであれば、煮物にビタクラフトの鍋、コンパクトを重視するならクリステルの鍋、そして茹で物や麺類などにちょっと軽めのジオの行平鍋をおススメする手もあるけれど、なんせジオプロダクトの片手鍋も行平鍋もとてもコストパフォーマンスがよく万能性が高いから、やはりこちらを薦めてしまう。

私は、煮物をストウブ(シャスール)のような鋳物琺瑯鍋と、銅鍋で作るので、あとはジオプロダクトの行平鍋が大きさ違いで3種あるのでカンペキ。買い替える必要がない。


総合すると、ジオ・プロダクトはほんと使い勝手がいい鍋だなと思う。




by kitchenparadise | 2017-02-13 13:56 | 道具:フライパンや鍋

銅に関するQ&A

銅製の鍋、銅の玉子焼、銅の茶こし、銅ケトル、銅おろしなどの台所道具には、銅ならではの素晴らしさがあります。でも、実際に買うまでにはいたらず、銅製品は使いにくそうだと思われるようです。
そこでこんかいはわかりやすくQ&Aを作ってみました。(途中、銅の殺菌力のところで配管の写真を紹介しますが、食事中の方のちほどに)

①銅の熱伝導がよいとどういいの?

熱が全体に伝わるので、短時間で沸騰し、ムラなく温まります。銅の玉子焼が強火であっという間にできるのは、熱伝導の早さも理由のひとつです。

②熱をよく伝えるっていうけど、どういいの?

素材の中心に熱を伝える力が強いので、薄味でもよく出汁が効き、煮物の調理時間な短く、揚物は短時間で中まで火が通ります。
写真はステンレスと銅で同時に煮た15分後の写真です。銅はすっかり火が通ってますが、ステンレスはまだ芯があるので曲がりません。
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蓄熱性があるので、同じ温度を長時間保つことができ、素材が壊れません。こちらは、銅と圧力鍋で煮たイワシを比べたものです。圧力鍋は短時間ででき柔らかくなりますが、柔らかくなりすぎて壊れやすくなります。銅で煮たイワシはコシや弾力がある仕上がり。皮む剥けずにカタチがしっかりしています。
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何度煮ても煮崩れしにくいのも銅の特徴です。いもをアルミと銅でそれぞれ煮ました。
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③緑青は体に悪いといいますが?

昭和59年までに緑青のことが報告され「緑青は体に害がない」とわかりました。もし緑青がでたら、そこだけ削って洗ってまた使えます。

④変色が気になるのですが、どうしたらいいですか?

銅はどうしても変色します。気になる方は、時々銅磨きで洗っていただくか、酸と塩分で落としてください。酢に塩を加えて磨くと、早いうちならとくにすぐにきれいになります。写真のようにススがこびりついたら、細かく研磨できるスポンジで表面をこすってから銅磨きで洗うとよいです。長年のよごれもこのようにおちます。
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⑤銅は殺菌効果があるのですか?

はい、銅はレジオネラ菌や大腸菌にも殺菌作用を発揮します。細菌類を死滅させる性質はさまざまな実験で実証されています。銅を花瓶の中にいれておくと、水が腐りにくいのも一例です。銅の茶こし、薬味のおろしが有効なのもこのためです。銅管は多くの高層ビルやマンション、一般住宅で給水・給湯配管にも使われます。2005年にカワヒバリガイの生息が確認された群馬県の大塩貯水地の写真が、一般社団法人日本銅センターのHPで紹介されています。
「銅管を使った管にはカワヒバリガイが付着しにくい」という、結果がでています。塩化ビニールの管やステンレス管だと、こんなに汚れが付くのかと、逆にちょっと怖くなりますね。
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銅は使うだけで、料理がおいしくなり、長持ちし、安全なことがわかります。


★Kitchen Paradise Aya's Diary では、銅に関するblogをいくつか書いています。

銅の良さ:煮くずれについて http://kpayas.exblog.jp/26349308/

銅製品のむかしといま http://kpayas.exblog.jp/26313156/

銅の良さ:調理時間について http://kpayas.exblog.jp/26327585/



by kitchenparadise | 2017-01-30 15:25 | 道具:フライパンや鍋

ストウブで美味しい無水調理をするには

今日はそのストウブ、シャスールの水加減の実験です。ストウブやシャスール、ル・クルーゼ、バーミキュラといった厚手の鍋は「鋳物琺瑯鍋」という種類です。「カレーやシチューの時に使っています」という方も多いようですが、実はこれらの鍋の凄さはカレーだけではもったいないのです。

鋳物琺瑯鍋の最大の特徴は
うまみを閉じ込めて美味しくできること。
つまり、
水蒸気を閉じ込めるのが得意
ってことです。

無水料理?いえいえ、無水だけとは限りません。水をいれるかどうかは、
鍋の大きさと素材の量、素材のもつ水分、そして、鍋の威力が関係してきます。

リンゴ1個を切って、ストウブの直径20cmの鍋にいれて水無しで火にかけた様子です。

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リンゴは水分が多いので、20cm以下の鋳物鍋なら強火にしない限り、水はほとんど要りません。22cmや24cmの大きな鍋を使うなら、リンゴは2個、3個いれたほうがよいと思います。リンゴから出る水分を蒸気にして蒸すわけですから、リンゴ1個で大きな鍋は水分がこもりにくいでしょう。

次は、かぼちゃ1/2個です。カボチャはリンゴに比べて水分がなさそうなので水を100cc入れてみます。
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中央の写真、8分後をみてください。8分で100ccの水はちょうど無くなってはいますが、よくみるとカボチャがだいぶ水を吸っています。そのため蓋をあけて3分は水分を飛ばしました。この量のかぼちゃなら70ccくらいでも良さそうです。半分をお酒にすると甘くなります。塩もいれると甘さが引き立ちます。かぼちゃの種類でも違いますが。

水の量は、鍋の大きさと素材の量だけでなくどの鍋を使うかでも違うので、それはまた書きますね。

昨日書いた、煮くずれのヒミツいかがでしたか?この鋳物琺瑯鍋も、銅鍋ほどではありませんが、アルミよりははるかに煮くずれしないと思いますよ。レミパンとかの薄手のフッソ加工フライパンもアルミですよー。煮くずれしやすいでしょ。


by kitchenparadise | 2017-01-26 13:13 | 道具:フライパンや鍋

煮くずれのヒミツ・銅とアルミ実験

なんども温めなおすうちに煮くずれてボロボロになることが多い。特にイモ類。
アルミの行平鍋で作ったジャガイモの味噌汁、里芋入りのがめ煮などは何度か温め直すとかなり崩れてしまう。
私の場合は煮物に銅製の鍋を使うが、そうすると煮くずれの心配がほとんどない。常にホクホクしている。
そこで鍋の違いでどのくらい煮くずれが違うか、味まで違うのか、試してみることにした。

実験内容は、①イモをできるだけ正方形に近く切り、25gに切って水にさらす ②アルミ鍋と銅鍋でそれぞれ水から中火で、竹串が通るまで温める。②外に出して冷めたら、③また水をヒタヒタにして15分温め直す。(中火で温まったら弱火にする)④③をなんどか繰り返す

3回静かに温めなおし、お皿にのせる。
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アルミ鍋は見事に煮くずれしている。銅鍋は全く崩れていない。

拡大してみた。
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アルミ鍋のイモは、縁がいまにもくずれそう。3回も温め直すと、お箸で持てないほどにホロホロに。
一方銅鍋は全くそんなことはなく、崩れる様子もない。そこで、みんなで食べてみた。
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アルミ鍋で温め直したイモ。外側がとても水っぽい。イモの味がしないほど水っぽい。口にいれたら溶けるほど柔らかく味がしない。いもの中の方は意外とホクホクしている。
銅鍋で温め直したイモ。全く水っぽさがなく、均一に火が通っている。どの部分を食べても同じ味。

(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科資料より)ジャガイモにはペクチンという物質が含まれおり、この成分は、細胞壁を構成し、さらに細胞と細胞の接着剤のような役割を果たしています。加熱をして80度以上になると、ペクチンは分解されやすくなり、細胞と細胞をつなぎ止める働きが弱まり、煮崩れてしまう。

教授によると、イモに関しては50~80度、特に60度付近を通過するときに、ジャガイモが硬くなる現象が起きるため、温めるときに60度くらいをゆっくり温度を上昇させるのが大事という。

アルミ鍋は、その性質から、温度の一定化がとても難しい。中火にすると煮立ち、弱火にすると温度が下がりすぎる。
その点、銅鍋は、沸騰後は弱火にしておけば同じ高温を保つことができる。素材に芯に火を通すのも銅鍋が早い。素材の中にも均一に熱がゆきわたるから。つまりこういうことだ。

銅鍋は、素材の芯にすばやく熱が伝わる上、温度コントロールも簡単なため煮くずれせずに何度でも温め直すことができます。

実験はおしまいです。なるほどおでん屋さんや天ぷら屋が銅鍋使うのがわかりますね。


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新商品、道具テストの様子、お店のことなどをお知らせしていきたいと思います。
Kitchen Paradise Aya's Diaryでは銅に関する記事を書いています
銅に関するQ&A http://kpayas.exblog.jp/26363305/
銅の良さ:調理時間について http://kpayas.exblog.jp/26327585/
銅製品のむかしといま http://kpayas.exblog.jp/26313156/




by kitchenparadise | 2017-01-25 16:24 | 道具:フライパンや鍋

ステンレスの鍋肌が汚れるワケ

鍋にはいろんな素材がありますが、その特徴は素材で決まります。

アルミニウムの鍋は銅並みに熱伝導率が高く、出汁やスープを温めるのが早いです。料理屋では薄手の行平鍋で一杯分の味噌汁を作っているのをよく見かけますが、あれは調理が早いから。厚手のアルミニウムでの代表格は、羽釜がありますね。イタリアンのソースパンもアルミが多いです。均一に熱を入れるのはいまひとつ。薄いと煮崩れしやくなります。

分厚い鉄系の鍋(ルクルーゼやストウブ、南部鉄器やロッジ)は、熱伝導率は高くないものの、熱を均一に伝えるので、味が染みやすく煮崩れしにくい。

ステンレスには2種類あります。単層と多層です。
ステンレスとステンレスの間にアルミ(たまに銅なども)が挟まっているのが多層鍋。ステンレスだけのが単層です。なぜアルミを挟むかというのがポイント。ステンレスはとんでもなく熱伝導が悪いので、アルミ(銅)の力を借りて、熱を鍋全体に広げる役目をさせているわけです。
ステンレスのデメリットは熱伝導が悪すぎること。なぜ鍋の素材になったか不思議なくらい。
出汁に浸かっている部分は100℃(沸騰点)以上にはなりませんが、出汁に浸かっていない側面は温度が伝わるのが遅かったり、逆に温度が上がりすぎたりもします。特にステンレスの鍋の蓋を開けて沸かしたときには、鍋肌にはねて汚れが焦げ付きやすくジューッということが多いのは、この熱伝導の悪さが理由。多層鍋(側面も多層)では比較的おこりにくいと思います。(ゼロではありませんが)

ステンレスの単層鍋は軽く、選ぶ方が多いでしょうが、調理ムラができやすく、鍋肌が汚れやすいので、買うときは何に使うか注意です。キチパラではステンレスの単層鍋は、せいろ用鍋としては販売しています。軽くてお湯が早く沸くので。

by kitchenparadise | 2017-01-21 08:30 | 道具:フライパンや鍋


福岡の台所道具専門店「キッチンパラダイス」のオーナーAYAの日記。調理道具の実験や考察、お店のお知らせ、そのほか個人的な日常も毎日綴ります。ご連絡はキッチンパラダイスのHPからどうぞ。


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