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カテゴリ:本と言葉( 116 )

読むたびにホロリ「最後の3日間の手紙」

余命わずかだったある若い女性が「あと3日の命があったら」いう手紙を残しました。

胸が詰まります。

「病院の外に健康な命を3日ください。(中略)

1日目、私は飛んで故郷に帰りましょう。そしておじいちゃんの肩をたたいてあげたい。母と台所に立ちましょう。父に熱燗をつけて、おいしいサラダを作って、楽しい食卓をかこみましょう。

2日目、私は飛んであなたのところへ行きたい。お部屋の掃除をしてあげて、ワイシャツにアイロンをかけてあげて、おいしい料理を作ってあげたいの。そのかわりお別れの時、優しくキスしてね。

3日目、私は独りぼっちで思い出と遊びましょう。静かに1日が過ぎたら3日間の健康をありがとうと、笑って永遠の眠りにつくでしょう。」


私はまだ明日も生きてます。
あと365日後も、そのまた後もしばらくは生きているでしょう。

これほど感謝を込めた日を、ただの1日でも大切に生きたことがあるでしょうか。生きれるでしょうか。

家族の肩をたたくこと、大事な人に料理を作ること、そんなあたりまえのことに心をこめられるということが、何よりの幸せだと彼女はしたためています。

限りある人生を彼女のように生きられたら、、、最後の3日だけでなく、常に大切な人への思いやりを忘れずにいたら、、、それはきっととても幸せな人生です。


by kitchenparadise | 2019-06-03 07:56 | 本と言葉

平成最後にオススメする「そして、バトンは渡された」

平成最後に読了した本。

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「そして、バトンは渡された」

(瀬尾まいこ著)文芸春秋

本屋大賞に選ばれたという本。面白かったのですぐに娘に送りました。

主人公は母親が2人父親が3人も変わってしまった高校生の女の子。一見複雑な家庭環境にありながら、そんなこともろともせず前向きに明るく成長していくというお話です。

みなさんどんな小説が好きですか?
言葉選びや表現の巧みさが秀逸な作品、謎解きや想定外の事件などエンターテイメント性のある作品、歴史や旅行などを織り交ぜた知的好奇心をくすぐる作品、ファンタジー。いろいろありますね。私は常に3冊くらいを同時進行で読み、その日の気分によって続きを読むようにしています。

今日は大正解。新しい時代の幕開けを前に読むにはこんなさわやかで読後感の良い、灰谷健次郎的な作品がとても良い!希望をもてます。


平成はある意味平和な時代ではありましたが、昭和で「経済発展」を目標にがむしゃらに働いてきたツケがまわってきたような時代ともいえます。

バブルがはじけ自殺者が過去ないほど増えました。
家庭はあちこちで崩壊し、隣同士のお付き合いもなくなりました。
子供たちは夜にひとり歩きできなくなってしまい塾まで親が迎えにいかなきゃいけない。
どこの会社にも鬱で悩む人がいっぱいで、休みは多くなったけれどもそんなに豊かではない。
親子の関係に悩む人がとても多い。
平成最後の1年は親が子に手をかけるニュースを何度耳にしたことでしょうか。

そんな家族の問題は、親だけの問題ではなく、その親の親からの影響からとよく言われます。親の影響だと言ってしまえば、自分とは無関係な世界の話と考えがちですが、この本を読むとそう簡単にとらえていいのかという気がするのです。

これからは子供をみんなで守っていかなきゃいけない。

高い山に登る道は一つだけじゃなくていいんじゃないだろうか。そう思わせる小説でした。

「リアリティがないよねー」なんて言わないで、頭を柔らかくして素直に読んでみていただきたい本です。
文芸作品としてどうかというより、この設定がなかなかおもしろいです。





                                                                                                                           




by kitchenparadise | 2019-04-30 13:17 | 本と言葉

ゴールデンウイークにおすすめの本

ゴールデンウイークに読む、
あなたにお勧めしたい本8選。
読みやすい本を選んでみました。

■サスペンスと思いきやとんだ心理学「ファーストラヴ」

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■人間関係改善の糸口を探りたくなったらアドラー「嫌われる勇気」

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■うるっと泣きたくなったら「ひと」

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■家庭環境や学校環境などに悩む人に「そして、バトンは渡された」2019年本屋大賞

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■夫婦・恋人関係など自分の気持ちがわからなくなったら「愛するということ」

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■ハルキストでなくても軽く読める、仕事に疲れた人に「走ることについて語るときに僕の語ること」

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■好きな人と旅行できなかった人へ名作「ドナウの旅人」(上下)
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■なんか許せないなぁと思うことがあったらこの名作「氷点」(上下)
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楽しいゴールデンウイークをお過ごしください。

私は4/30(火)に出勤です。お店にいますからご来店の方はぜひお声をかけてくださいね。



by kitchenparadise | 2019-04-27 10:31 | 本と言葉

三流の人は頑張らない


三流の人は頑張らない

二流の人は頑張る

一流の人は

頑張っていると

思っていない

インスタでこんな「五行歌」を見かけ、なるほどなぁと思い書きとめておきました。

「わたし、(頑張ってると思っていない)から一流だわ。」

最初にそう思ってニマニマしていたのですが、

「いや、ひょっとして、(頑張っていない)のかもしれないから、三流?」

と考え直しました。

悩んだ挙句、ちょっと頑張ってみることにしました。

答えは本当に頑張ってみたらわかるということじゃないですか。

奥が深い言葉です。あなたはどうですか。



by kitchenparadise | 2019-04-13 16:01 | 本と言葉

おすすめ料理本3冊

キッチンパラダイスでは3月12日より店頭で本を販売しています。キチパラのスタッフが実際に愛用しているレシピ本が中心です。
レシピ本に限らず、本は出版されては絶版の連続で本当にもったいないことです。今回注文した本の中には、数年前発売の本が「在庫なし、重版予定なし」ということが多く残念でした。数年前に限らず出版から半年にも満たない本がすでに重版予定なしの回答がきたのにはびっくり。いい本だから注文したのに~。ほんと著者もたまったもんではありません。

今日は、キチパラに置いている本の中から私がプらいベードで買った本を3冊紹介します。

■一汁一菜でよいという提案  土井善晴

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土井先生のベストセラー本ですね。レシピ本ではなく料理との向き合い方を提案する本といったほうがいいかも。「一汁三菜」という言葉はありますが、あえてそれを「一汁一菜でもいいんじゃない?」ということで、自分で作ったものをちゃんと食べるということは守りながら料理のストレスをなくすという、土井先生ならではのお考えをつづっています。
この一汁一菜を原点とする、つまり「初期化」するというのは、この忙しい時代、また飽食の時代だからこそ受け入れられると思います。別に、ご飯とみそ汁だけじゃなくても、パンやパスタでいいと土井先生はいいます。

桧山タミ先生が西部ガスのCMでいう「楽しんで作ればご馳走」も同じです。そんな毎日ごちそうじゃなくていいと。頑張らずに楽しめる食事が一番いいってことでしょうね。なるほどーって思う本でした。


■ちょこっと漬けもの 石原洋子

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もう6年前に書かれた本です。まだ在庫あってよかった。キチパラの店頭にもおいてます。

スーパーにいくとずらっと漬け物置いてあるでしょう。裏の成分見て添加物が入ってないものを探すのにいつもひと苦労します。お漬物って、あまったお野菜で作れます。これさえ見れば、自分じゃ浮かばないお漬物ができちゃう。
玉ねぎ半分を炒め物に使ったら残りは明日の朝のために酢漬けにすればいいし、
よく余らせるキャベツなんかは、甘酒と塩に浸ければ2~3時間で白菜漬けが食べられる。
夏に余らせるズッキーニはヨーグルトと味噌に漬ければ4~5時間でりっぱなお漬物です。
保存袋の即席漬け、甘酢漬け、らっきょう、味噌漬け、梅干しまで、小さなサイズの本にぎゅっと詰まってます。3年ほど前に買いましたが便利です。


最後にこれ。

■夜9時からの飲めるちょいメシ  サルボ恭子


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偶然ですが、出版社 家の光協会の本が続きましたね。笑)

タイトルとちら見買いした本です。タイトルは酒の肴みたくなってますが、実はご飯にも合うおかずです。
しかもおもしろいのが、主材料を2つに限定してるってことと、同じ食材で3つのレシピを紹介してる。
これは編集者勝ちです。(サルボさん提案かもしれんけど)

たとえばですよ。なす×鶏胸肉でソテー、バンバンジー、トースター焼き。
じゃがいも×手羽先でクミングリル、クリーム煮、肉じゃが風甘辛いため。

遅く帰ってきてもこれ一冊あれば、帰宅から20分くらいでできそうなものばかりです。


3冊紹介しましたが、最近は「時間をかけずに工夫して満足を得る」という本が人気ですね。

キチパラにはほかにもおすすめ本がありますのでぜひお越しください。


キチパラのなみじゅう赤は売り切れになりました。現在は18周年のなみじゅうセットクッキー付なら赤と黒のセットの在庫があります。
また黒だけは在庫があります。もうすぐ価格が上がりますのでまとめ買いの方はおはやめにどうぞ!

なみじゅうとなみじゅうの赤黒セットはこちらから。





by kitchenparadise | 2019-03-26 12:47 | 本と言葉

「ひと」まっすぐ生きたいひとへ

読みながら祈るようにして主人公を見守る、そんな小説でした。2度続けて読んでしまいました。


「ひと」小野寺史宜著 祥伝社

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内容はアマゾンから拝借。
****************************
たった一人になった。でも、ひとりきりじゃなかった。両親を亡くし、大学をやめた二十歳の秋。見えなくなった未来に光が射したのは、コロッケを一個、譲った時だった――。

母の故郷の鳥取で店を開くも失敗、交通事故死した調理師の父。女手ひとつ、学食で働きながら一人っ子の僕を東京の大学に進ませてくれた母。――

その母が急死した。柏木聖輔は二十歳の秋、たった一人になった。全財産は百五十万円、奨学金を返せる自信はなく、大学は中退。仕事を探さなければと思いつつ、動き出せない日々が続いた。そんなある日の午後、空腹に負けて吸い寄せられた商店街の総菜屋で、買おうとしていた最後に残った五十円コロッケを見知らぬお婆さんに譲った。それが運命を変えるとも知らずに……。

****************************
こんなに読後感がすがすがしい本はありません。

主人公は両親を亡くし、お金もなく、大学もやめて、やっかいな親戚に騙される。それでもジタバタせず地に足をつけて今日をまっすぐに生きている20歳の聖輔。そこには育ててくれた両親の優しさや誠実さ、純粋さが受け継がれていて、その強さはびくともしない。

最近のニュースは、というより小説までも、恨みや妬み、虐待、孤独、恐怖などが題材です。そんなのが無いのは朝のNHKの連続小説くらいなもので。

すがすがしい読後感をぜひみなさまも。生きることは悪くないと思える作品です。読みやすいので中学生くらいなら読めます。

本っていいなぁ。

本屋大賞にもノミネートされているようです。おめでとうございます。


by kitchenparadise | 2019-02-13 13:41 | 本と言葉

樋口一葉「大つごもり」島田雅彦著

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「現代語訳 樋口一葉・大つごもり」島田雅彦著

大晦日も近いので、敬愛する島田雅彦先生の訳した樋口一葉の本をアマゾンで頼んで読んでみました。古本になると一度は売価が落ちるのに、1600円→2500円ほどで買ったというのは、絶版本にプレミアがついたのでしょう。現在は19800円で販売されてます。どういうことなんでしょう?書いた島田先生はまだ健在なのに。よくわかりませんが、なにしろ高い。

内容はコピペでお借りします。

BOOKデータベースより:

父がわりの伯父が病いと貧しさにあえいでいることに、お峰は心を痛めていた。お晦日、伯父に頼まれてケチな女主人に約束した筈の二円の借金をことわられ途方にくれるお峰。「ごめんなさい、このお金盗ませて下さい」ついにお峰は引き出しの札束から二枚をひきぬいた。お峰はどうなる? ― 代表作のひとつ「大つごもり」と美貌の人妻をおそうこのせの酷さをえがく「われから」を、一葉に魅いられた島田雅彦が大胆不敵に現代語訳。

貧乏と病気で年が越せないおじさん家族(といっても主人公は両親がいないのでほぼ家族)のために、奉公先のお金を盗んでしまうという若い女性のお話。大晦日、芝居に興じる金持ちの奉公先はわずかなお金を気分次第で貸してもくれず、家族仲がうまくいっていないのがうかがえます、一方、貧乏と病で8歳の子供までが物売りで生活を助ける主人公の家庭では、時代の底辺でもがきながらも家族で助け合いながらなんとか年を越そうとします。

ところで、今日や明日からお正月休みが始まりますね。キッチンパラダイスも明日29日まで営業して4日までお休みをゆっくりいただくことになっています。

落語や昔話にも「年を越す」という言いまわしがあります。日本でもとても大変なことだったんだと改めて思います。
海外では「クリスマスを迎える」ことが、日本の「年越し」と似た意味を持つのではないですかね。

この小説で救われるのは、時代の格差社会の不条理の中にある家族愛。
奉公先の夫人を、金持ちで下品で心無い人に描いているのは極端とはいえますが、結局、家族はいてもお金があっても孤独ということなのです。

いまはほとんどの人があたりまえに年を越せるようになりました。でも結局は、あたたかい気持ちで年の瀬を迎えられたか、誰かと分かち合えたかということが幸せなのです。分かち合えた過去があるだけでも幸福です。亡き姉と紅白みながら歌ったなぁとか、亡き義母にお雑煮の作り方を習ったなとか、、思い返すだけでこみ上げる懐かしさや幸福感があります。まわりのおかげで、どんな時も温かいきもちで年を越すことができました。

私にとって「大つごもり」は、いまの豊かさと家族への感謝を思い返させてくれる作品。読書は楽しいですね。自分なりの読み方ができて。


キチパラの初売りは1月5日。ご来店のお客様に店頭で割引初売チケットを配布します。詳細は明日!



by kitchenparadise | 2018-12-28 12:49 | 本と言葉

男の女のホットサンド

最近ホットサンドにはまっていて、本を買ってきました。

この本は、とってもおもしろい!

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いままで我流でいろんなホットサンドを作りましたが、これを見るとこういうアレンジがあったのか!と楽しくなります。

ソーセージはこんな風に並べたら食欲が増すし、カレー味もなるほど。これはシングルタイプで作ってます。(真ん中で折り目をつけないタイプ)

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いちご大福ならぬ、いちごあんこサンド。ステキなおやつになります。(お酒をちょこっといれるらしい)
これはダブルタイプが圧着するので作りやすいし食べやすいでしょうね。

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これは「リンゴクリチ」
りんごとくるみとクリームチーズのマリアージュですよ。
組み合わせ聞くだけで間違いなくおいしそうとわかります。

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「牛肉さっと焼きサンド」は、牛肉、玉ねぎ、にんにく、ねぎを炒めて味つけて、わさびをいれてしあげるというもの。
これならビールやワインでもいいし、中高生のランチでもいいですね。シングルタいプでサンドしています。中身がポロポロこぼれそうならダブルタイプで作れば食べやすいでしょう。

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この「男と女のホットサンド」は2015年に発売されていますが、なんども重版されているようで、手もとにあるのも第6版。売れてますね。

朝ごはんやブランチ、ランチの提案だけでなく、おつまみやホットサンドパーティや焼きおにぎりの提案もあり、バラエティ豊かでワクワクします。

ホットサンドを作ってみたいかたにはおすすめです。

キチパラでも店頭とオンラインでホットサンドメーカーと本も販売します。


ホットサンドは、シングルとダブルがありますが、シングルは真ん中がふんわりでき、ダブルは真ん中から2つに仕切るタイプ。
なのでシングルはふんわり、ダブルはカリッと仕上がります。

オンラインはこちらです。
本はこちらです。

by kitchenparadise | 2018-11-21 16:51 | 本と言葉

「子どもの脳を傷つける親たち」 友田明美著 (NHK出版新書)

「子どもの脳を傷つける親たち」 友田明美著 (NHK出版新書)

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ベストセラーの本。8月に発売されて以来、よくテレビでも紹介されています。
これは、お子さんをお持ちの方だけでなく、身近にややこしい人がいる方、あるいはどうやら自分がややこしいと気付き始めた方にぜひすぐに読んでいただきたい本です。超おすすめ。
私も大いに反省しながら、何度か繰り返し読みました。

私のつたない説明より、週刊朝日の説明をコピペします。

脳が変形していく

『子どもの脳を傷つける親たち』を著した友田明美は、子どもの発達に関する臨床研究を30年近くつづけてきた小児精神科医。彼女によれば、日本語で「不適切な養育」と訳される「マルトリートメント」によって、子どもの脳が物理的に変形することが明らかになったらしい。添付された何枚もの脳の写真が、その悲惨な研究成果を証明している。

問題となるマルトリートメントには、暴力的な虐待だけでなく、無視、放置、言葉による脅し、威嚇、罵倒、そして子どもの前で行われる夫婦喧嘩も含まれると友田は指摘する。これらは子どもがいる家庭ならあってもおかしくないが、強度や頻度が増したとき、子どものこころは確実に傷つく。こころとは脳のことである。脳はマルトリートメントによるストレスを回避しようとし、その結果、変形していくのだ。

傷ついた脳はその後、学習意欲の低下や非行、うつや統合失調症などを引きおこす。大人ですら過度なストレスは脳に大きな影響を与えるのだから、発達過程(乳幼児期、思春期)でマルトリートメントに晒された脳がどうなるか、素人でも理解できる。

では、どう予防すればいいのか、傷ついた脳を回復させる方法はあるのか、脳が傷ついたまま親になっている場合はどう救うのか。友田は愛着形成の重要性を説きつつ、具体的な対策を紹介する。ケーススタディも豊富で、多くの人の参考になるだろう。

〈子どもに必要なのは、安心して成長できる場所です。それを与えることができるのは、われわれ大人だけです〉(週刊朝日より)


子供を虐待するニュースはたまに飛び込んできます。あぁなんてひどい親に生まれたんだろう、可哀そうと思いますよね。でも大人になってから起こした事件に関しては、容疑者と親との関連性が報道されるわけではありません。子供の頃に受けた傷は、体の傷より心の傷が大きいとの研究結果がでています。親の心無い言動に耐えるために、子供は厳しい環境を生き抜くための手段として、脳を変形、変化させてしまうのです。変形は防衛本能で、MRAで実証されています。恐ろしい話です。

子供たちの成長には健全なプロセスがあり、わかりやすいその一例が書かれていましたのでまとめます。

1才を過ぎると、親のそばにそりよってきます。自分を温かく守ってくれる存在を肌で感じることで、緊張をとき、愛情を補給していきます。特に5歳までは、「見る」「聞く」「触れる」といった五感をフルにつかった親の愛を確かめる行動が続きます。そうしていくと、しだいに親が近くにいなくても自分は守られているというイメージを描くようになるのです。
たとえ危ない目にあっても過去の経験を紐といて、あのときみたいにきっと親が助けにきてくれると考え、勇気をもつのです。
その愛着を基盤にして、親と同じように自分に接してくれる相手は安心していい、自分を助けてくれる人は、親以外にもいる。と理解するようになるわけです。

これが他人への信頼につながり、社会で自立していける。そういう一連のプロセスだと。


我家のお嬢はすでに19歳まで育ってしまいました。
私にはもうどうしようもできず、本を読んで大いに反省です。完全によい母ではなかったと思います。たまにはお嬢を傷つけたりしたし、こっぴどく長い時間叱り続けたこともありました。(ちなみにこの本では叱る時間は60秒以内にと。笑)

ぜひ読んでいただきたい一冊。19年前に読んでおきたかった本です。
by kitchenparadise | 2018-11-08 08:00 | 本と言葉

今年1番の本!「ファースト ラヴ」島本理生著

夏の海外旅行中に3冊の本をゆっくり読めました。
直木賞を取った話題作なのですでにお読みになった方も多いかもしれませんが、

「ファースト ラヴ」 島本理生著 
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この本を読んであまりに面白かったので、すぐに同じ著者が若い時に書いた「ナラタージュ」まで読みました。
それはあんまり心打たれなかったけれど、、、。嵐のマツジュンで映画かなんかにはなったそうです。

「ファーストラヴ」の内容はこう。(文春BOOKSより)

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。
彼女は父親の勤務先である美術学校に立ち寄り、あらかじめ購入していた包丁で父親を刺殺した。環菜は就職活動の最中で、その面接の帰りに凶行に及んだのだった。環菜の美貌も相まって、この事件はマスコミで大きく取り上げられた。
なぜ彼女は父親を殺さなければならなかったのか?
臨床心理士の真壁由紀は、この事件を題材としたノンフィクションの執筆を依頼され、環菜やその周辺の人々と面会を重ねることになる。そこから浮かび上がってくる、環菜の過去とは? 「家族」という名の迷宮を描く傑作長篇。



別の小児科医の書いた新書に書いてありましたが、子供の頃、難しい環境にあって脳に過度なストレスが与えられると、その苦しみから逃れようとして必ず脳が変形するらしいです。

子どものころから衝動性が高く切れやすかったり乱暴を働いたり、より刺激を求めたり。

大人になってからその脳の変形の症状がでることもあるとか。

考えてみるとうちの家族も完璧な家族とは程遠かったし、決していい母親とは言えなかったし、そんなことが娘の成長にはなにかしら影響してるんだろうなぁと思ったり。「きゃーひどーい。」とひとことでは終われない家族の問題点を浮き彫りにした作品。

結局ねー、みんな愛が欲しいんです。そのためにもがいている。
読後感想というより、本を閉じてもしばらく胸が痛かったです。
旅行中に文芸大学生の娘も読んだようで、本を閉じた瞬間、私にむかって「確かにおもろい。なるほど直木賞とるね。」とのこと。


殺人はもちろんフィクションですが、とてもリアルな感じがするのはおそらく、著者が大量の取材を重ねたからでしょう。いやほんとおもしろいです。

2018年の現代らしい作品です。ぜひお読みください。
by kitchenparadise | 2018-10-25 17:56 | 本と言葉


福岡の台所道具専門店「キッチンパラダイス」のオーナーAYAの日記。調理道具の実験や考察、お店のお知らせ、そのほか個人的な日常も毎日綴ります。ご連絡はキッチンパラダイスのHPからどうぞ。


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