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桧山タミ先生のもとへ子供記者さんやってくる

先日、桧山タミ先生のもとへ小学生5名が料理を習いにこられました。

桧山タミ先生のもとへ子供記者さんやってくる_c0228646_17180897.jpg
西日本新聞のこどもタイムズの記者さんたちです。

先生に聞きたい質問をいっぱい考えてきてくれました。

大人の料理教室はもう終了された先生ですが、小学生記者さんの訪問はとてもお喜びでした。

土鍋でご飯を炊き、味噌汁をつくり、銅で出汁巻きを作るという、簡単ですが意外と大変。特に銅の玉子焼きには悪戦苦闘です。

みなさんの質問がとっても面白いのです。

「おいしくなあれと思わずに料理をすることがありますか」

「お母さんが左と添えてお茶碗もちなさいといわれますが、なかなかできません。どうしたらいいですか?」

「子どものころに食べたご飯で一番おぼえているのはなんですか?」

どれも素直でとてもかわいらしい質問です。


子供記者さんたちによる先生へのインタビューと料理教室の様子は2月末に西日本新聞に掲載される予定だそうです。







# by kitchenparadise | 2020-01-30 17:30 | 桧山タミ先生

銅の玉子焼器で出し巻

キッチンパラダイスで販売しているオススメの玉子焼きは

銅の玉子焼器 関西型長方形 (工房アイザワ)です。


サイズは、17cm×横12cm 高3.3cm 板厚1.5mmです。


⇒ご購入は店頭またはオンラインでもどうぞ。


銅の玉子焼器で出し巻_c0228646_13503589.jpg



【ふわふわの玉子焼きはなぜできる?】

銅は熱伝導率がとても高く、卵を入れたらすぐに全体に熱がまわります。しかも火のあたりがやわらかいため、焦げにくいです。卵3個の出し巻でも2~3分であっという間に出来上がります。さらに、まだトロトロの状態で巻いても、巻き終わる頃には出し巻玉子の芯の部分にもよく熱が伝わっています。


【フッソ加工や鉄にくらべてふっくら】

一流の和食、鮨店、そば屋、などなどのプロの調理人は玉子焼きには銅を使う人がたくさんいます。プロの出し巻などがふわふわしっとりに仕上がっているのはそのためです。できたてがおいしいのはもちろん、冷めても美味しいのでお弁当にも向いています。

使いこめば色が変わっていきますが、いくつかのこつを覚えれば意外と簡単で、一生モノです。また錫を張り替えて使うこともできます。


【出汁巻きの作り方】


①中火で玉子焼き器が油を少し多めに入れて温めます。230℃すぎる表面のスズが剥げますので煙がでないようにご注意ください。多すぎる油は出しておきます。


②全体になじんだら余分な油は出します。玉子焼器がすでにくっつきにくく油がよくなじんでいたら、この作業は省略して、油をなじませるだけで結構です。


③さらしを使って油を隅々までなじませるとくっつきにくくなります。キッチンペーパーでもよいですが、さらしは油を吸い取りすぎず便利です。


④卵液を菜箸に浸けて少し落としてみます。くっつかなければ準備OKです。


銅の玉子焼器で出し巻_c0228646_14202808.jpg


⑤卵を何回かにわけて入れます。卵液を落とした時にジューと音がする程度は温度を上げてください。慣れれば強火でOK。もたもたして焦げそうなら中火で。


⑥最初の卵液は芯になります。巻かなくてもいいのでむこうに寄せてください。手前をまた油のついたさらしでふきます。寄せた卵の下も拭いてください。


銅の玉子焼器で出し巻_c0228646_14204116.jpg


⑦向こうから手前に巻きます。卵に菜箸を差すとひっくり返しやすいです。流しこんだ卵は半熟のままでも巻いていくうちに火が通ります。


⑧巻いたらまたむこうに寄せます。


⑨また卵液を手前に注ぎます。寄せた玉子の下にもすべり込ませてください。巻きにくい方は小さいヘラを使うと巻きやすいです。


銅の玉子焼器で出し巻_c0228646_14205334.jpg


⑩写真は卵3個分ですが、フッソ加工の1.3倍以上は大きくふんわり仕上がります。うまく巻けくても大丈夫。仕上がったあとでまきすで数分巻いておくと形よく仕上がります。


⑪出汁と卵が分離すると、最後の卵液が巻きにくくなります。卵液はよく混ぜてから注ぐようにします。できあがりです。


⑫出汁の味が美味しい出汁巻が2分半ほどで仕上がりました。


銅の玉子焼器で出し巻_c0228646_14210710.jpg



【銅の玉子焼器の取扱い】


■ 購入後すぐの油ならし

はじめて使う前には、油ならしをします。(キチパラオリジナルの説明書をお読みください)洗った後、油を入れて温める作業です。高温になりすぎると錫引きが剥げますので弱火で行ってください。

■ 洗い方

洗剤を使わないこと、そして油分を残すのがポイントです。基本的に温めて洗います。お湯(できれば熱いほうがいい)汚れをふやかしてから洗います。玉子焼器で水を沸騰させ、火を止めて温かいうちにスポンジか布でこすると汚れがすんなり落ちます。
錫引きはだんだん変色してきますが、基本的にはそんなものだと思って頂いたほうがよいです。
銅の汚れは、塩と酢を混ぜたもので拭きます。玉子焼器は温めておくと汚れが取れやすいです。梅のシソで拭くのもよく取れます。取れない汚れは、細かいサンドペーパーか、とても細かい金タワシで部分的にこすってください。塩分をそのままにすると緑青の原因になるのでしっかりお湯で洗って下さい。

■ 玉子焼器の再生

銅は磨けば綺麗になりますが、錫は変色したり溶けたりするとご家庭ではなかなかもとに戻りません。キチパラでご購入の玉子焼はいつでもお預かりして錫引きをはりかえます。新品のようにきれいになります。


ご購入は店頭またはオンラインでもどうぞ。

銅の玉子焼器は錫を張替えたり、取っ手を付け替えたりして何十年と使い続ける道具です。スタッフ全員が銅製品を熟知しておりますので安心してお買い求めください。いつでもご相談いただければ、その都度使いやすさや取り扱いをご説明します。ご購入の方には詳しいキチパラオリジナルの説明書をお付けします。

# by kitchenparadise | 2020-01-29 14:29 | 道具:銅の玉子焼

桧山タミ先生のカレンダー秘話

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西部ガスさんの2020年のカレンダー「桧山タミの思いを灯せばすべてがごちそう」。私も制作のお手伝いをした思い入れのあるカレンダーです。

1月は、博多雑煮の出汁を注いでいる写真にこんな言葉が添えられています。

「料理に決まりはないです。ただひとつだけ、自然に逆らわないことだけ守っていればいい。」


料理に「ねばならない」はなく、「できるだけ自然にそったものであればいい」という、桧山先生らしい言葉。

中には「自然に逆らわないというはどういう意味なんですかね?」という若い方もおられ、改めて先生にお尋ねしました。

先生はこうお応えになりました。

「日本は四季があるから、寒い時と熱い時と洋服を変えるじゃない。だから料理も季節によって体にちょうどいいものを作ったらいいですよ、季節の食材や料理法は身体を丈夫にしますよ。

今はスーパーでは季節がわかりにくいかもしれないけど、知ろうとすることから始めたらどうかしらね。そんなに難しく考えることじゃないわよ。

クタクタに疲れているときは消化に良いものを食べるといいし、元気なときはステーキでもいい。料理を作る人が疲れているなら店屋物でもその時はそれでいい。それも自然のひとつよ。季節も人の心も無理しない、逆らわないってことです」



このカレンダーは2019年3月頃に正式にお受けし6月末に撮影されたものです。

6月に12か月分の撮影をするのはとても厳しいのです。先生のご指定の博多雑煮にかかせないかつお菜は、3月頃には店頭から消えますし、2月の写真である金柑の甘煮も春以降はどこにも売ってはいません。

当初は、先生のお弟子さんたちは、90歳を過ぎた桧山先生に何時間にも及ぶ撮影でご無理させたくないとお考えがあり、私もそう考えていました。先生ご自身もお断りの方向でとのことでした。

そんな折、3月の初旬に桧山先生の長年のお弟子さん(70代)から電話でこういわれたのです。

「お断りするとしても、かつお菜だけは冷凍しておいてください。」

「万が一撮影が決まったら、夏の撮影にかつお菜はありませんから。いまならギリギリですよ。」と。

さすが50年来のお弟子さん。言われる通りどのスーパーの店頭からもかつお菜は消えており、結局、農家の片隅に植わっているかつお菜を譲り受け、冷凍して私の冷蔵庫に眠らせておきました。

結局、その後、西部ガスの担当の女性の方々の熱意に押され2020年のカレンダー制作を受けることになり、お弟子さんがたくさんお手伝いにこられて無事撮影。

冷凍したかつお菜が役に立ちました。
金柑は、先生がお世話になっている西中洲の鳥巣本店さんに1週間かけて探していただきました。季節外れになんとか宮崎の農家でみつかった金柑を、私が煮て冷凍し、撮影日まで保管しました。

ちなみに、このカレンダーに使われている布地はすべて先生が実際に使用しているさまざまな布を使っています。アートディレクターの伊藤敬生さんの素敵な提案でした。その伊藤さんが考えた活版印刷とのコラボも先生にぴったりです。

すべての写真は、桧山先生の2冊の著書を撮影した長崎在住の写真家、繁延あづささん。彼女なしではこの先生の雰囲気はでていなかったでしょう。

おかげでこのカレンダーは全国カレンダー展でマーケティング協会賞を取ったそうです。西部ガスさんでは実に22年ぶりとのこと。しかも300冊プレゼントに5000人もの方にご応募いただいたそうです。

西部がスさんの熱意と、まわりの協力のおかげです。


「自然に逆らわないことだけ守っていればいい」という先生ですが、自然にかなり逆らったカレンダー撮影(笑)は、目に見えないさまざまな方の協力でできあがったというわけです。


*「桧山タミ日めくりカレンダー」でグーグル検索していただくと、紙のカレンダーをお持ちでない方でもパソコンやスマホで先生の料理シーンや言葉に出会うことができます。








# by kitchenparadise | 2020-01-28 11:36 | 桧山タミ先生

あっというまの人生


夢中で駆け抜ける10代
真剣に将来を考え始める20代
人生の分かれ道を迎える30代
迷いながら信じた道を突き進む40代
残りの時間を意識して選択する50代
自分を確立し始める60代
どの時代もあっという間に過ぎる
行きたいところがあるなら行く
会いたい人があるなら会う
やりたいことがあるなら全てやる
人生は自分が思うよりも短く
いつ終わるかわからないから


ある作家さんの言葉がSNSで流れてきて、目を止めてしまった。

ほんとうまいこというな~と思う。

最後の5行が胸に突き刺さる。

1年はとても早い。10年もあっというま。

そうじゃないですか。おどろくほど早くないですか、みなさん。

何が大切かを見極めて、豊かな道を歩みたいなと思う。






# by kitchenparadise | 2020-01-20 17:43 | 本と言葉

桧山タミ先生の握手会報告

今日1/16(木)は桧山タミ先生の握手会の日。
先生のところにお迎えに行き、文藝春秋さんと一緒に岩田屋7Fにある書店「福岡天神リブロ」へ。

控室に通していただいたところで、先生に今日の説明をする私。

桧山タミ先生の握手会報告_c0228646_16534187.jpg

わたし「今日は先生に会いにたくさんの方がこられてます」
せんせい「穴があったらはいりたいわ。握手なんて恥ずかしいやないの」
わたし「1時間は穴にはいらないでくださいよ。疲れた時には言ってくださいね。」
せんせい「隠れてあやさんこまらせよーっと」
わたし「ダメダメ~、みなさん楽しみにされてるんですから」
せんせい「だって天神は慣れないから落ち着かないんだもん」

先生がいつも面白がってわたしをそんなふうに茶化します。

そんなこんな言いながら待っていると「先生、出番ですのでお願いしまーす」と書店の方が呼びに来られました。

ドアを開けると、たくさんの方がお待ちでした。
「先生、おひとりで歩いて大丈夫ですか」の言葉に「はい、大丈夫」
そういわれるとさっきの恥ずかしさはどこへやら、私の手を離し、スカスカと杖をついて参加者の拍手の中に歩いて行かれました。

桧山タミ先生の握手会報告_c0228646_17025130.jpg

テレビカメラもまっていました。

94歳の桧山タミ先生が書かれた本「みらいおにぎり」の取材にこられたKBCの番組「アサデス。」のスタッフのみなさんです。
みなさんの拍手に迎えられて、50名の握手会が始まりました。
整理券がなかった方々も遠巻きでたくさん見守っておられます。


桧山タミ先生の握手会報告_c0228646_17053325.jpg

北九州、佐世保、熊本、遠くは兵庫県からも先生に会いにこられていました。
先生にお花やお手紙を持ってこられた方も。

「CMを見て、料理にむきあうようになりました」
「本を読んで子供にやさしくなりました」
「先生のような人になりたいと思っています」
「祖母を思いだして、感謝の気持ちがわいてきました」
「就活の時に読んで先生にはげまされました」

とにかくいろんないろんなことばを先生にかけておられました。

先生は
「そう思えるあなたなら大丈夫ですよ」「がんばらんでいいとよ」「おかあさんによろしくね。」「料理は心が伝わるのよ」などなどいろんな言葉をかけながら握手なさっていました。

小さいお子さんには
「お母さんを大事にしてね」
「あなたのおかあさんはやさしいのよ。」

私は横で聞いていて、最初からほろほろと泣きっぱなし。
参加者の方も感極まって泣き出す人多数で、涙、涙の握手会になりました。


桧山先生ってほんとに不思議な方だなぁと思います。
私の偉大な師匠であり、たのしいたのしい天使ちゃんです。笑)

リブろのみなさん、文藝春秋のみなさん、いい機会をありがとうございました。


# by kitchenparadise | 2020-01-16 17:14 | 桧山タミ先生


福岡の台所道具専門店「キッチンパラダイス」のオーナー日記。お店のお知らせ、調理道具の実験や考察、そのほか個人的な日常も毎日綴ります。ご連絡はキッチンパラダイスのHPからどうぞ。


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